検査の仕事 | 測定項目一覧 | 基準値 |
生理学検査Q&A | 使用機器一覧 | 担当医師紹介 |
当院における21世紀の高度医療に対応できる知識習得と検査技術の研績や他の職種との連携を密にし、チーム医療の一員として「患者さんのための医療」を、日々、大切にしてゆきたいと思っています。
当院検査室に従事する私たち臨床検査技師は、「正確・迅速をモットーに信頼される検査を目指す。」を理念として掲げ、常に正しい検査結果が得られるように日々努力しており、今後も幅広い視野に立った技師を目指し、臨機応変に対応でき、又、研究などのレベルアップを図っていきたいと思っています。
一般検査
尿検査(膀胱炎・腎疾患など)・便検査(消化管・腸の出血)・寄生虫検査を 行っている部門です。
貧血や血液疾患(白血病など)の検査、血液の凝固・止血に関する検査、抗血栓薬(ワーファリンやヘパリンなど)の効果判定に関する検査を行っています。
血液型や交差適合試験などの輸血に関する検査と、輸血に使用する血液製剤の保管管理を行っています。
肝炎ウイルスなどの感染症の検査、腫瘍マーカーに関する検査を行っています。
細菌感染の起因菌の検索、薬剤感受性試験を行っています。
心電図検査、肺機能検査、脳波検査、筋電図検査などの検査を行っています。(詳しくは検査項目一覧をご覧ください。)
特殊な装置を使い、生体からの情報を測定・解析しています。
■生理学検査 | |
---|---|
循環機能検査 | 心電図、 心臓エコー検査、 負荷心電図、ホルター心電図 |
脳波検査等 | 脳波検査(過呼吸、光及び音刺激による負荷検査、睡眠賦活検査)、 体性感覚誘発電位(SEP)、 視覚誘発電位(VEP)、 聴性脳幹反応(ABR)、新生児ABR閾値、 網膜電位図(ERG)、運動誘発電位(MEP) |
神経・筋肉検査 | 筋電図検査、 神経伝導検査 |
呼吸機能検査 | 肺機能検査(肺活量分画測定、フローボリュームカーブ、機能的残気量、肺拡散能力検査) |
振動病健診 | 聴力、握力、維持握力、タッピング、振動覚、痛覚、爪圧迫、皮膚温、サーモグラフィー |
その他 | サーモグラフィー、 終夜睡眠ポリグラフ検査、自律神経機能検査、 脈波(ABI/PWV)検査、術中モニタリング検査(脊椎、脳外領域) |
■一般検査 | |
---|---|
尿検査 | 尿定性(色調、混濁、pH、比重、蛋白、糖、ウロビリノーゲン、ビリルビン、潜血、亜硝酸塩、ケトン体、白血球)、尿沈渣、尿蛋白定量、尿糖定量、 妊娠反応(HCG定性) |
便検査 | 潜血反応、クロストリジウムディフィシル毒素、ロタウイルス抗原、ぎょう虫(セロファンテープ法) |
髄液検査 | 細胞数、細胞分類、蛋白定量、糖定量 |
関節液検査 | 細胞数、蛋白定量、糖定量、結晶同定(尿酸ナトリウム、ピロリン酸カルシウム) |
穿刺液検査 (胸水、腹水) |
比重、蛋白測定、細胞数 |
精液検査 | 精液量、精子濃度、運動率、奇形率 |
その他 | アメーバ検査(栄養型のみ) |
■血液検査 | |
血液検査 | 血球計数(WBC、RBC、HGB、HCT、MCV、MCH、MCHC、RDW、PLT)、網状赤血球、血液像 |
凝固線溶系検査 | PT、APTT、フィブリノーゲン、AT‐Ⅲ、FDP、D-ダイマー |
赤血球検査 | 赤血球沈降速度 |
特殊検査 | 骨髄穿刺、NAPスコア、鼻汁好酸球検査 |
■生化学検査 | |
酵素活性 |
ALP、AST、ALT、γ-GTP、コリンエステラーゼ、LDH、AMY、CPK |
血漿 | TP、ALB、IgG、IgA、IgM |
色素 | T-BIL、D-BIL |
脂質 | LDL-コレステロール、HDL-コレステロール、総コレステロール、中性脂肪 |
膠質反応 | |
窒素成分 | BUN、CRN,、UA、NH3 |
電解質 | Na、K、CL、Ca、IP、血清鉄、TIBC、UIBC、Mg |
腎機能 | CCR |
糖代謝 | 血糖、グリコヘモグロビン、グリコアルブミン、インシュリン |
その他 | CRP、RF、MMP-3、KL-6、浸透圧、ICG、BNP、プレアルブミン、IL-2R |
血液ガス | pH、pCO2、pO2、COHB |
■免疫検査 | |
腫瘍マーカー | CEA、AFP、Ca19-9、Ca-125、PSA、フェリチン、FreeT3、FreeT4、TSH、CA15-3、PIVKA-Ⅱ、コルチゾール |
感染症 | HBs-Ag、HBs-Ab、HCV、RPR、TP抗体、HIV、カンジダ抗原、マイコプラズマ抗体、HBC-Ab |
薬物血中濃度 | フェニトイン、カルバマゼピン、バルプロ酸、バンコマイシン、MTX |
その他 | インフルエンザ抗原、RSウイルス、アデノウイルス、マイコプラズマ抗原、トロポニン、プロカルシトニン、β-Dグルカン |
■輸血検査 | |
輸血検査 | 血液型(ABO型、Rh型)、交差適合試験、直接クームス試験、間接クームス試験、不規則抗体スクリーニング、不規則抗体同定、抗体解離試験、血液製剤管理 |
■細菌検査 | |
塗抹鏡検 | 一般細菌(グラム染色)、真菌(グラム染色、墨汁染色)、抗酸菌(キニヨン染色) |
培養同定 | 一般細菌、真菌、嫌気性菌、抗酸菌 |
耐性菌の判定 | MRSA、PRSP、BLNAR、VRE、ESBLs、メタロβラクタマーゼ、AMPC、CREなど |
薬剤感受性試験 | MIC測定(当院オリジナル抗菌薬パターンで対応) |
毒素試験 | ベロ毒素(エンテロヘモリジン) |
■生理検査 | |
循環機能検査 | 心電図、心臓エコー検査、負荷心電図、ホルター心電図 |
脳波検査等 | 脳波検査(過呼吸、光及び音刺激による負荷検査)、睡眠賦活検査、体性感覚誘発電位(SEP)、視覚誘発電位(VEP)、聴性脳幹反応(ABR)、新生児ABR閾値、網膜電位図(ERG)、運動誘発電位(MEP) |
神経・筋肉検査 | 針筋電図、神経伝導検査 |
呼吸機能検査 | 肺活量分画測定、フローボリュームカーブ、機能的残気量、肺拡散能力検査 |
振動病健診 | 聴力、握力、維持握力、タッピング、振動覚、痛覚、爪圧迫、皮膚温、サーモグラフィー |
その他 | 終夜睡眠ポリグラフィー、サーモグラフィー、自律神経機能、ABI・PWV、術中モニタリング検査(脊椎、脳外領域) |
基準値(血液検査)
検査項目 | 名称 | 基準範囲 | 単位 |
---|---|---|---|
血球計数 | |||
WBC | 白血球数 | 3.3~8.6×103 | /μl |
RBC | 赤血球 | 男 4.35~5.55×106 | /μl |
女 3.86~4.92×106 | |||
HBG | ヘモグロビン(血色素量) | 男 13.7~16.8 女 11.6~14.8 |
g/dl |
HCT | ヘマトクリット値 | 男 40.7~50.1 | % |
女 35.1~44.4 | |||
MCV | 平均赤血球容積 | 83.6~98.2 | fl |
MCH | 平均赤血球ヘモグロビン量 | 27.5~33.2 | pg |
MCHC | 平均赤血球ヘモグロビン濃度 | 31.7~35.3 | % |
RDW | 赤血球分布幅 | 11.5~14.5 | % |
PLT | 血小板数 | 158~348×103 | /μl |
RETIC | 網状赤血球 | 7~27 | ‰ |
EBL | 赤芽球 | * | * |
Neutro | 好中球 | * | % |
Eosino | 好酸球 | * | % |
Baso | 好塩基球 | * | % |
Lymph | リンパ球 | * | % |
Mono | 単球 | * | % |
凝固線溶検査 | |||
PT秒 | プロトロンビン時間 | 10~13 | 秒 |
PT% | 70~130 | % | |
INR | 0.85~1.15 | * | |
APTT秒 | 活性化部分トロンボプラスチン時間 | 26.9~38.1 | 秒 |
フィブリノーゲン | * | 200~400 | mg/dl |
AT-Ⅲ | アンチトロンビンⅢ | 100±20 | % |
血中FDP | 線維素分解産物 | <5 | μg/ml |
D-ダイマー | * | <1 | μg/ml |
ESR | 赤血球沈降速度 | 男 2~10 | mm |
女 3~15 |
検査項目 | 名称 | 基準範囲 | 単位 |
---|---|---|---|
糖尿病検査 | |||
Glu | 血清糖 | 73~109 | mg/dl |
GA | グリコアルブミン | 11~16 | % |
血糖空腹時 | * | 73~109 | mg/dl |
尿糖空腹時 | * | (-) | g/dl |
IRI空腹時 | インシュリン | * | μU/ml |
A1c(NGSP) | ヘモグロビンエーワンシー | 4.9~6.0 | % |
肝機能検査 | |||
ALP | アルカリフォスファタ-ゼ | 106~322 | U/L |
AST | アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ | 13~30 | U/L |
ALT | アミノトランスフェラーゼ | 男 10~42 | U/L |
女 7~23 | |||
γ-GTP | ガンマ-グルタミルトランスペプチダーゼ | 男 13~64 | U/L |
女 9~32 | |||
CHE | コリンエステラーゼ | 男 240~486 | U/L |
女 201~421 | |||
LD | 乳酸脱水素酵素 | 124~222 | U/L |
T-Bil | 総ビリルビン | 0.4~1.5 | mg/dl |
D-Bil | 直接ビリルビン | 0~0.5 | mg/dl |
I-Bil | 間接ビリルビン | 0~0.6 | mg/dl |
TP | 総蛋白 | 6.6~8.1 | g/dl |
ALB | アルブミン | 4.1~5.1 | g/dl |
アンモニア | アンモニア | <75 | μg/dl |
腎機能検査 | |||
BUN | 尿素窒素 | 8~20 | mg/dl |
CRE | クレアチニン | 男 0.65~1.07 | U/L |
女 0.46~0.79 | |||
UA | 尿酸 | 男 3.7~7.8 | mg/dl |
女 2.6~5.5 | |||
電解質検査 | |||
Na | ナトリウム | 138~145 | mmol/l |
Mg | マグネシウム | 1.8~2.4 | mg/dl |
K | カリウム | 3.6~4.8 | mmol/l |
Cl | クロール | 101~108 | mmol/l |
Ca | カルシウム | 8.8~10.1 | mg/dl |
P | 無機リン | 成人 2.7~4.6 | mg/dl |
小児 4.8~5.9 | |||
心機能検査 | |||
CK | クレアチンキナーゼ | 男 59~248 | IU/L |
女 41~153 | |||
BNP | 脳性ナトリウム利尿ポリペプチド | <18.4 | pg/ml |
膵機能検査 | |||
AMY | アミラーゼ | 44~132 | U/L |
脂質検査 | |||
LDL(実測) | LDLコレステロール(悪玉) | 65~163 | mg/dl |
T-CHO | 総コレステロール | 142~248 | mg/dl |
HDL-CHO | HDLコレステロール(善玉) | 男 38~90 | mg/dl |
女 48~103 | |||
TGL | 中性脂肪 | 男 40~234 | mg/dl |
女 30~117 | |||
免疫学的検査 | |||
CRP | C反応性蛋白 | 0~0.14 | mg/dl |
RF | リウマチ因子 | <15.0 | IU/ml |
MMP-3 | マトリックスメタロプロテイナーゼ-3 | 男 35.2~123.8 | ng/ml |
女 16.1~56.8 | |||
KL-6 | シアル化糖鎖抗原 | 105~401 | U/ml |
貧血検査 | |||
Fe | 血清鉄 | 40~188 | μg/dl |
TIBC | 総鉄結合能 | 260~400 | μg/dl |
UIBC | 不飽和鉄結合能 | 191~269 | μg/dl |
フェリチン | フェリチン | 男 10~190 | ng/ml |
女 5~80 |
■心電図検査
● なにを調べる検査ですか?
心臓の拍動によって生じる電気活動を記録して、不整脈の有無、種類、心臓の筋肉の状態、働きを調べる検査です。
● どんなことをするのですか?
胸と手首、足首に電極をつけますので、胸、手首、足首が出るようにして、ベットに仰向けに寝ていただき、電極をつけます。
体の力を抜いてゆったりとした状態(安静時)で記録を行います。
● 検査に要する時間は?
患者さんの状態にもよりますが、検査準備から終了まで5~10分程度です。
■ホルター心電図
● なにを調べる検査ですか?
24時間の心電図を記録して不整脈、自覚症状(動悸、失神、めまいなど)治療効果の判定評価を行う検査です。
● どんなことをするのですか?
記録用のシール電極を胸に5枚つけ、心電計を24時間携帯していただきます。
24時間の行動や自覚症状などを記録するカードをお渡ししますので、行動や自覚症状を記録してください。
● 検査に要する時間は?
機械の装着と説明で約15~20分です。
● どんな注意が必要ですか?
機械の装着中は、お風呂やシャワーの使用はできません。運動や食事の制限はありません。
電気毛布、電気あんか、ホットカーペットなどは、記録に影響(雑音が入ります。)しますので使用できません。
機械の取り扱いには、十分注意してください。
外来の方は、翌日(機械取り付けから24時間後)機械取り外しのため、来院していただきます。
■運動誘発電位(MEP)
● なにを調べる検査ですか?
大脳を磁気刺激して、手や足の筋肉から誘発される反応を記録するもので、大脳から末梢神経に至るまでの運動神経の機能を検査します。特に大脳から脊髄までの中枢運道路を評価できる唯一の検査法です。
● どんなことをするのですか?
ベットに仰向けに寝ていただいて検査を行います。
手や足の筋肉に電極を装着し、頭に磁気刺激を行います。磁気刺激は何回か行い、総合的な反応を計測して運動神経の機能を評価します。
磁気刺激は強い痛みを伴う検査ではありませんが、軽く頭を叩かれる感じがします。
刺激によって筋肉が収縮する違和感があります。
● 検査に要する時間は?
約30分間です。
● どんな注意が必要ですか?
ペースメーカーおよびクリッピング、人工内耳を装着している方はこの検査は受けられません。
クレジットカードなどのカード類、時計および金属、補聴器は磁気により破損する可能性がありますので検査時にはずしていただきます。
■筋電図検査
● なにを調べる検査ですか?
筋肉の運動障害、痩せ、脱力、痛み、しびれなどの原因が、筋肉なのか、神経なのか、またその障害の部位や障害の程度などを調べる検査です。
● どんなことをするのですか?
筋肉に針を刺して、力を入れた時と、力を入れていない時の記録を行います。
● 検査に要する時間は?
検査内容、検査部位により異なりますが、30分~60分程度です。
● どんな注意が必要ですか?
力の入れ加減は検査をする医師の指示どおりに行っていただければ結構です。
針を刺したことで内出血や痛み、しびれが生じることもありますが、ほとんど数日以内に治りますので心配ありません。
ほとんど出血はありませんが、一応、絆創膏を貼りますので、しばらくしてからはがしてください。
入浴はしてよいです。
■視覚誘発電位検査(VEP)
● なにを調べる検査ですか?
光、映像を見て、その刺激が目の網膜から大脳の視覚野までうまく伝わっているかを調べます。
● どんなことをするのですか?
頭に電極をつけ、テレビの画面の格子模様(白黒が反転します。)を見ていただきます。
● 検査に要する時間は?
約60分間です。
● どんな注意が必要ですか?
検査時間が長いので、お手洗いを済ませておいてください。
めがね、コンタクトレンズは装着したまま検査しますので、お使いのものをお持ちください。
体の力を抜いて、楽にしてください。
テレビの画面を見るときは、ぼんやりして見たり、眠気があると正確な記録ができないので、しっかりと集中して見てください。
■自律神経機能検査
● なにを調べる検査ですか?
安静時と深呼吸時の心電図を記録して、心血管系の自律神経機能を調べる検査です。
● どんなことをするのですか?
①胸、手首、足首が出るようにして、ベットに仰向けに寝ていただき、胸、手首、足首に電極をつけます。
②体の力を抜いてゆったりとした状態(安静時)で、脈拍100回分の心電図を記録(2~3回)します。
③次に、こちらの掛け声に合わせて深呼吸をしていただきます。(5秒間吸って、5秒間吐くという、ゆっくりとした深呼吸です。)
④深呼吸していただいている間に心電図を1分間記録(2~3回)します。
● 検査に要する時間は?
約20分程度です。
● どんな注意が必要ですか?
眠気があると検査結果に影響しますので、検査中は眠くならないようにしてください。
■終夜睡眠ポリグラフ検査
● なにを調べる検査ですか?
主に夜間のいびきや無呼吸を主訴とする睡眠時無呼吸症候群の診断と治療方針の決定、治療効果の確認をする検査です。
● どんなことをするのですか?
睡眠中の身体の様子を、19個の電極、センサー類をつけて「睡眠の状態」「呼吸の状態」「いびきの状態」「身体の酸素の状態」「身体の向き、動き」などを記録、解析します。
多くの電極、センサー類を身体中につけるため、若干窮屈に感じますが、痛みや危険性は全くありません。
リラックスして検査を受けてください。
● 検査に要する時間は?
1泊2日の入院が必要です。解析結果は約1週間後に出ます。
● どんな注意が必要ですか?
検査前日に洗髪を済ませ、頭髪は整髪剤などはつけないでください。
化粧、マニキュアなどはしないでください。
技師が19時頃病室に行きますので、検査前に寝る準備(洗顔、歯磨き、トイレなど)を済ませてください。
夜間トイレに行く時は、電極を装着したまま行っていただきます。
夜間眠らないと正確な検査結果が得られませんので、昼間眠らないようにしてください。
夜、眠れない時は、看護師から眠りやすくなる薬(入眠剤)をもらってください。
■心臓エコー検査
● なにを調べる検査ですか?
心臓の動き、壁の厚さ、弁の状態、血流などを観察する検査です。
● どんなことをするのですか?
①胸、手首、足首が出るようにして、ベットに少し左向きに寝ていただきます。
②手首、足首に心電図記録用の電極をつけます。
③観察を行うため、探触子で左胸部を軽く押します。(この時、肋骨間に探触子を当てるため、探触子が肋骨に当たり、軽い痛みを感じる場合がありますが、その時は遠慮なくおっしゃって下さい。)
④必要に応じて、息を止めて(数秒間)いただくことがあります。
● 検査に要する時間は?
約20分程度です。
■神経伝導検査
● なにを調べる検査ですか?
運動障害(力が入らない、動かないなど)、知覚障害(感覚の鈍さ、しびれ、痛みなど)の原因が末梢神経障害によるものかどうかを調べる検査です。
● どんなことをするのですか?
神経を皮膚の上から電気で刺激して、その伝わる速さ、大きさを計測します。
神経を刺激するため、ピクピク感、痛み、違和感を覚えるかもしれませんが、体に害はないので心配はありません。
● 検査に要する時間は?
検査をする部位により異なりますが、30分から60分程度です。
● どんな注意が必要ですか?
上肢の場合は肘が出るように、下肢の場合は膝が出るようにしていただきます。
電気刺激中は力を抜いて、楽にしてください。力が入ると記録できません。
■体性感覚誘発電位検査(SEP)
● なにを調べる検査ですか?
運動障害(力が入らない、動かないなど)、知覚障害(感覚の鈍さ、しびれ、痛みなど)の原因が、末梢神経から脳に至る神経のどこにあるかを調べます。
● どんなことをするのですか?
頭、首、背中などに電極を装着し、手首または足首を電気刺激して反応を記録します。
末梢神経を電気刺激するので、多少の違和感、不快感を伴うかもしれませんが、身体には全く害はありません。
● 検査に要する時間は?
検査部位により異なりますが、約2時間程度です。
● どんな注意が必要ですか?
検査時間が長いので、お手洗いを済ませておいてください。
体に力が入っていると反応が明瞭に記録できないので、リラックスすることが必要です。
眠くなったらそのままお休みください。体の力が抜け、記録が順調に運びます。
■聴性脳幹反応(ABR)
● なにを調べる検査ですか?
音刺激を聞いて、その刺激が耳の聴神経から脳までうまく伝わっているか調べる検査です。
● どんなことをするのですか?
頭に電極をつけて、ベットに仰向けになります。ヘッドホンを着け「カチカチ」という音を聞いていただきます。
左耳、右耳別々に刺激して検査します。
● 検査に要する時間は?
約60分ですが、緊張が強いと検査が順調に進まず、90分程度かかる場合もあります。
● どんな注意が必要ですか?
検査時間が長いので、お手洗いを済ませておいてください。
体に力が入っていると反応が明瞭に記録できないので、リラックスすることが必要です。
眠くなったらそのままお休みください。体の力が抜けて記録が順調に運びます。
■脳波検査
● なにを調べる検査ですか?
主に大脳の活動状態を頭の上から記録する検査です。
● どんなことをするのですか?
頭にたくさんの電極をつけて検査をします。大脳から出てくる電気活動を記録するので、電気刺激を与えることはなく、ビリビリしたりしませんので、ご安心ください。
ベットに仰向けに寝ていただきます。
頭部(頭、額、耳朶)に24個、手首に2個の電極を装着します。その際、脳波をきれいに記録できるように装着部分の皮膚の脂や汗を拭き取り、ペースト(電極のり)を用いて装着します。
眼を閉じて、体の力を抜いてリラックスした状態で覚醒時の記録を行います。
記録中は、眼を開けたり、閉じたりしていただいたり、眼を閉じた状態でストロボスコープの光を眼前で点滅させたり、眼を閉じた状態で深呼吸していただくこともあります。
検査内容によっては、眠っていただいて、睡眠中の脳波を記録することもあります。
● 検査に要する時間は?
約1時間前後です。
● どんな注意が必要ですか?
検査前日は頭髪をできるだけきれいに洗ってください。(ポマードやワックスなどの整髪剤はつけないでください。整髪剤に含まれる脂分を取り除くために、そのぶん強くこすることになります。)
睡眠脳波を記録するときは、自然に眠りにつくのが望ましいので、前夜は寝不足気味にしておいてください。
午後の検査の場合は、昼寝も控えてください。乳幼児、小児の場合は入眠剤を使うこともあります。
■肺機能検査
● なにを調べる検査ですか?
肺から出入りする空気の量を測って、肺の大きさ、働きを調べます。呼吸器疾患の重症度を調べたり、手術の前に肺の働きを調べるために行います。
● どんなことをするのですか?
鼻をクリップでつまんだ状態で、口だけで呼吸をします。普通の呼吸や深呼吸をしながら測定をします。
● 検査に要する時間は?
約10~20分です。
● どんな注意が必要ですか?
測定中は鼻で呼吸せず、口だけで呼吸をしてください。鼻から息がもれないように、鼻をクリップでつまんだ状態で測定します。マウスピースはしっかりと口でくわえてください。息がもれると正確な結果が得られません。技師の掛け声に合わせて深呼吸をしてください。
つらかったり、気分が悪いようなことがありましたら、直ちに技師にお伝えください。
■トレッドミルによる負荷心電図検査
● なにを調べる検査ですか?
安静時心電図では発見できない潜在性の心臓病(冠動脈疾患など)の診断とその重症度の判定のために行う検査です。
● どんなことをするのですか?
上半身裸、裸足になって、肩、胸に電極をつけ、腕に血圧計をつけます。
安静時、運動中、運動後の心電図と血圧を測定します。
運動はベルトコンベアの上を歩く運動です。
ベルトコンベアは一定時間ごとに、傾斜、速さが変わります。
● 検査に要する時間は?
運動の出来具合にもよりますが、30分程度です。
● どんな注意が必要ですか?
なるべく歩幅を大きくして歩いてください。
ベルトの速さについていけなくなったら、走ってください。
運動終了の合図は、心電図、血圧、心拍数、自覚症状をもとに判断いたしますが、あまり無理をして頑張る必要はありません。
胸痛、動悸、息切れ、足の痛みなどの症状が現れた場合は、すぐに遠慮なくおっしゃってください。
運動しやすい服装で来院してください。
■脈波(ABI/PWV)検査
● なにを調べる検査ですか?
動脈硬化を調べる検査です。ABI値で動脈の狭窄、PWV値で血管の硬さがわかります。
● どんなことをするのですか?
ベットに仰向けに寝ていただき、両腕と両足首に血圧計を装着します。
体の力を抜いてゆったりとした状態(安静時)で血圧を測定します。
● 検査に要する時間は?
患者さんの状態にもよりますが、検査準備から終了まで約15分です。
● どんな注意が必要ですか?
厚手の服を着用している場合、血圧が測定できないので、服を脱いでいただきます。
腕と足の血圧計を装着している部分が、強く絞まりますので、その時少し痛みを感じると思います。手、足をケガ(骨折など)している場合は、お申し出下さい。
■網膜電位図(ERG)
● なにを調べる検査ですか?
眼に光刺激を与えた時に網膜で生じる反応を記録するもので、主に網膜の光受容体(光に反応して電位を発生するところ)の機能を検査します。
● どんなことをするのですか?
①ベットに仰向けに寝ていただいて、額、耳朶に電極をつけます。
②部屋を暗くして暗い状態に眼を慣らします。(10分から15分間)
③眼に表面麻酔の目薬をさし、コンタクトレンズ型の電極を装着します。(表面麻酔の目薬をしているので痛くありません。)
④光刺激を行い、その反応を記録します。
● 検査に要する時間は?
約30分間です。
● どんな注意が必要ですか?
時間がかかる場合があります。お手洗いを済ませておいてください。
検査は暗い部屋で行いますが心配ありません。
記録時は「まばたき」をひかえてリラックスしてください。
検査後は、しばらくの間眩しく感じますので、足元などお気をつけください。
検査システム | シスメックス | |
採血管準備システム | BCロボ | テクノメディカ |
尿定性機器 | US3100、US2100 | 栄研化学 |
尿有形成分分析装置 | UF1000i | シスメックス |
尿蛋白定量機器 | クイックラン | 富士フィルム和光 |
尿糖定量機器 | GA-08Ⅲ | A&T |
血液検査装置 | XN-3000、 XN-1000 |
シスメックス |
凝固検査装置 | CS-2500 | シスメックス |
赤血球沈降速度検査装置 | クイックアイ | テクノメディカ |
グリコヘモグロビン測定装置 | HLC-723G11 | 東ソー |
グルコース測定装置 | GA-08Ⅲ | アットウイル |
血液ガス検査装置 | ABL FLEX ABL80 | ラジオメーター |
生化学検査装置 | BM6050、2250 | 日本電子 |
免疫検査装置 | アーキテクト | アボットジャパン |
浸透圧検査装置 | OM6060 | A&T |
安全キャビネット | AIRTECH | 日本エアーテック |
高圧蒸気滅菌器 | HG80 | ヒラヤマ |
低温恒温器 | MIR‐552、MIR‐554、MIR262 | サンヨー |
炭酸ガス培養器 | MCO-170 | パナソニック |
AIC-PJ | サンヨー | |
嫌気性菌培養装置 | BUG BOX PLUS | セントラル化学貿易 |
全自動細菌検査装置 | VITEC 2 | ビオメリュー |
全自動血液培養検査装置 | バクテック FX | BD ベックディッキンソン |
心電計 | Cardiofax V | 日本光電 |
ホルターアナライザーシステム | DSC3200 | 日本光電 |
ホルターアナライザーシステム | DMW-7000H | フクダ電子 |
運動負荷試験システム | series 2000 | 日本GEマルケットメディカルシステム |
超音波診断装置 | SSD-5500 | アロカ |
肺機能測定装置 | FUDAC-77 | フクダ電子 |
全自動血圧計(PWV/ABI) | form pwv/ABI | COLIN |
脳波計 | NEUROFAX | 日本光電 |
誘発電位装置 | Neuropack8 | 日本光電 |
筋電計・神経伝導速度 | Viking Ⅳ | ニコレ |
サーモグラフィー | NEC | |
PSG(睡眠ポリグラフィー検査) | アプノモニターニューロ | チェスト |
平瀬 伸尚
■臨床検査科部長 ■中央診療支援統括室臨床検査部門 ■血液内科部長
日本血液学会認定血液指導医・専門医/日本内科学会総合内科専門医・認定内科医/日本リウマチ学会認定リウマチ指導医・専門医/日本糖尿病学会研修指導医・専門医/日本がん治療認定医機構暫定教育医・がん治療認定医/日本医師会認定産業医/インフェクションコントロールドクター(ICD)
血液/リウマチ/糖尿病(1990年卒)
槇原 康亮
■臨床検査部専任医師 ■病理診断科科長 ■病理診断科副部長
日本病理学会病理専門医、日本臨床細胞学会細胞診専門医
人体病理/診断病理(2007年卒)
人間ドック | 病理診断科 |